転職エージェントは複数を掛け持ち利用しないと損をする

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本ブログは、多くの転職エージェントに会ってみることをおすすめしています。

よりよい転職の可能性が広がります。

比較してこそ、どのエージェント、どの担当者がよいのかわかります。

そして、複数の転職エージェントから同時に同じ求人が案件があっとき、応募者は自分にとってベストな転職エージェントから応募することで内定獲得の成功率を高められます。

目次

1 転職エージェント複数に登録するメリット

複数のエージェントに会うメリットは以下のとおりです。

① 転職可能性が広がる

たくさんあった方がたくさんの求人情報が得られます。

たくさんの求人情報が手に入るということは、転職可能性が広がるということです。

ある転職エージェントのところにしかない情報があるかもしれません。

これは複数エージェントと面談をする目的の一つです。このエージェントを通してではないと応募できない企業というのがあります。

その場合には、その転職エージェントがダメ人間だとしても、その転職エージェントを使うしかありません。

リクルーターの「コネクション」が使えるというのは非常に大きい利点です。 

人材紹介会社は、企業とのパイプがあるのです。

そのパイプを使わないと損をしかねません。

② 転職市場の相場がわかる

たくさんの求人情報に触れて求人条件の相場感がわかります。

③ 会社の情報がよりわかる

どこのエージェントでも紹介される求人情報というのがあります。積極的に募集していることがわかります。

他方で、転職エージェントごとに得られる情報が違うこともあります。

比べることで多面的情報が得られます。

④ 転職エージェントの比較

自分なりに転職エージェントの優劣を評価できます。これは大事です。信頼できる人を見つけましょう。1人しか会わないと比較できません。

私は転職エージェントについては性悪説に立っています。

いい転職エージェントは少ない。そのため、いい転職エージェントに巡り合うにはたくさん転職エージェントに会ってみるしかないと考えています。

転職エージェントの良し悪し判断のために、転職エージェント同士を比較して、誰がよくて誰がよくない、と比較しています。 

比較検討する中で求人情報が得られ、転職エージェントのいい・悪いも自分のなかで見えてきます。

複数の転職エージェントに相談することを強くおすすめします。

複数合えば手に入る求人情報も増えます。転職エージェントの比較もできます。

こうした活動がよい転職につながります。

⑤ 自己分析の機会になる

「どうして転職したいのですか?」と必ず質問されます。それに答えることで色々と気づきが得られます。弁護士ドットコムキャリアと担当者と話したときはこの分析がメインになりましたので、よくよく考える機会になりました。

⑥ 面接の練習になる

初めて会う知らない人に転職希望であることを説明する機会ですので、疑似面接になります。いい説明ができないと、転職エージェントからよいものを引き出せません。転職エージェントが外国人であれば英会話、英語面接の練習になります。無料です。

2 転職エージェント複数に登録するデメリット

時間がとられる。 

これが主なデメリットです。

5個も6個も転職エージェントを使って応募をすると、調整が大変です。1つの転職エージェントから複数応募をすれば、その転職エージェントが調整してくれるので楽です。

エージェントとやりとりして、面談の時間取って、とやっているとけっこう時間が過ぎ去っていきます。

知らない人(エージェント)に会って色々話すのも、そこそこのストレスではあります。

感じの悪いエージェントもいます。 

この手間や調整等の事務処理だけを考えると転職エージェントは少ない方がいいです。

転職エージェントへの相談で失敗した体験談 | 転職キャリアルール (career-rule.com)

3 少数の転職エージェントに会うのでは不十分だと賢人も言っている

ベストセラーのThink Cleary(シンククリアリー)では、複数の選択肢を吟味することの大事さを説いています。

以下、ロルフ・ドベリ『Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』(サンマーク出版、2019年)36ページの記載を引用します。

数多のスポーツや作家の中からお気に入りを見つけ出したり、人生のパートナーや住む場所や楽器や夏休みを過ごす場所を選び出したり、自分に最適なキャリアや職業や専門分野を決めたりするときには、まず短期間にたくさんの選択肢を試してみたほうがいい

下線部で「キャリアや職業」と書かれています。

そして、短時間でたくさんの選択肢を試した方がいいと。

転職を考えたら、軽率に決めないで転職エージェントと会って相談しましょう。

興味があるものだけに限らず、できるだけたくさんのものを試してから、最終的な判断を下すのだ。どんな選択肢があるか、全体像をつかむ前にひとつを選びとってしまうのでは、早計すぎる。

「この転職エージェントいい感じ。もうこの人でお願いしよう」というのは早計すぎます。

全体像、どんな転職エージェントがいるのか把握すべきです。

ところで、私たちはなぜ、「早い段階」で決断を下してしまいがちなのだろう?この忍耐力のなさはどこからくるのだろう?
それは、いろいろなサンプルを試すには「労力」がいるからだ。
……いろいろなことを試そうと思えば、手間がかかる。その手間を省きたいのだ。

複数の転職エージェントに面談しないのは、「面倒だからもういいや」と不合理な決断をしているということです。

おまけに、新しいことに挑戦するのは面倒だ。若いときに少しでもかかわったことのある分野に、そのままとどまっていたほうがラクでいい。もちろん、それでも無難にキャリアを積み重ねることはできるだろう。
だが、もう少し新しいことに意欲的になっていたら、ほかの分野でもキャリアを築けた可能性は大いにあっただろう。ひょっとしたらいまよりもっと成功して、楽しく仕事ができていたかもしれないのだ。

転職エージェントに会うことで、様々な仕事の情報が得られます。その可能性を放棄しているかもしれません。

サンプルが少ないと、最適なものを見つけ出せない

会ったことのある転職エージェントが少ないと、最適なエージェントを見つけ出せないのです。

4 転職エージェントを複数比較する並列評価は行動経済学者も認める合理的手法

転職エージェント1人にあって、「こは人は、良い/悪い」という単独評価は合理的な判断が難しいです。

絶対的評価ではなく、他の転職エージェントと比較する相対的評価を下すべきです。

そうしてこそ転職市場でよいガイドと出会えます。

より広い総合的な枠組みで考えるほうが、合理的な判断が下されやすい。そして並列評価は、明らかに単独評価より広い枠組みである。

…比較対象を行う並列評価では必然的にシステム2が働くので、単独評価よりぶれない判断が期待できる。単独評価の場合には、システム1の感情反応が強く反映されるため、一貫性を欠きやすい。

 (ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー (下)』(早川書房、2012年11月)191ページ)

ダニエル・カーネマンは、心理学者でありながらノーベル経済学賞を受賞した行動経済学の巨人です。

「システム2」とは、「遅い思考」とも呼ばれ、熟慮による合理的な判断に向いています。

「システム1」とは、「早い思考」とも呼ばれ、直感的な判断であり、短絡的な好き嫌いが表れがちです。

転職のような重要な事柄にはシステム2を使うべきです。

転職エージェントを選ぶには、複数の転職エージェントを並列評価することで自らに広い判断枠組みを設定し、システム2を使ってよく考えて合理的な選択をすべきです。

5 最高のエージェントを見つけたら第2位と比較する

「このエージェント最高!」

と思ったらどうするか。すぐにその転職エージェントから応募する?

その転職エージェントの次にベストな転職エージェントと比較するのがよりよい転職エージェントを選び出す賢いやり方です。

比較という作業を介在させることでより精度の高い選別ができます。

しかし、多くの人はそうしません。

なぜなら、「私たちには、ひとつの選択肢を次善の選択肢と比較することをつい忘れてしまう傾向がある」からです(ロルフ・ドベリ『Think Smart 間違った思い込みを避けて、賢く生き抜くための思考法』(サンマーク出版、2020年1月)120ページ)。

手間を惜しまず、自分が最善と考える選択肢を、最強のチャレンジャーと戦わせて、真のチャンピオンを決める戦いを自分の中で開催しましょう。

生ける伝説の投資家であるウォーレン・バフェットもこの方法を取っているそうです。

「取引をするときには、必ずその時点で可能な次善の取引と比較することにしている。その分、よけいに手間はかかるがね」

(ロルフ・ドベリ『Think Smart 間違った思い込みを避けて、賢く生き抜くための思考法』(サンマーク出版、2020年1月)121ページ)

6 複数の転職エージェントに会うのはハイクラスのエリートもやっている

定期的に複数のリクルーターに会っている海外MBAホルダービジネスマンが知り合いにいます。

どのような可能性があるかを探るのに貪欲なのです。

ただ会うだけで情報が得られ、次第に「この仕事いいな!」という思わぬ掘り出し物に出会えるようになりますよ。

応募しなくてもいいんです。よい情報交換の機会になります。 

7 複数の転職エージェントから同時に同じ求人情報が来たら

複数の転職エージェントを使って転職活動をすると、同じ求人情報が複数の転職エージェントからもたらされることがよくあります。

かつて、どの転職エージェントに相談にいってもLINEの求人情報を提示されたことがありました。

そんなときはどうすべきか?

自分に目的は、転職を成功させることです。

そうであるとすれば、自分が内定を取れる確率が一番高そうな転職エージェントを経由して応募すべきです。

その際に重要なのは、比較です。

「このA社という転職エージェントは良いのか、悪いのか、どっちだろう」と悩んではいけません。A社だけでなく、B社、C社、D社と複数検討すべきです。

そして、複数検討する際に、以下のような要素を考えて、どこがその求人応募を託すのにベストなエージェントかを考えます。

① その会社とコネがあるか

応募先の担当者と個人的につながりのあるエージェントがいることがあります。その担当者を以前転職させたとかです。

エージェントも応募先企業をがっかりさせたくありません。転職希望者にそのようなコネがあると伝えるということは、それなりに自信をもってその転職希望者を推薦するかもしれません。

転職エージェントが採用企業との間に有しているコネクションは就職するにあたっては極めて貴重なものです。

これは超重要。

転職エージェントが採用担当者と仲良しで、過去何回もその転職エージェントがその企業に人を送り込んでいれば、とてもいい。

転職エージェントにその企業との関わり合いを聞いてみましょう。

私は、とある外資系企業に応募する前に2社転職エージェントに質問しました。

「過去その企業とどのような関わり合いがありますか?」と。

転職エージェントA:実は今回の求人が初めてです。ですが、精いっぱいがんばらせていただきます!

転職エージェントB:過去10年以上取引があり、成功報酬形式ではなく、リテイナーフィーベースで取引をしています。今の採用担当者は当社経由で中途入社された方です。

私は当然Bを選びました。

質問をしないとこのようなことは転職エージェントは教えてくれません。必ず聞きましょう。

リテイナーフィーも大きなポイントです。 

転職エージェントの紹介機能は超重要です。 

コネは転職において大きな威力を発揮します。

② ライバルとなる応募者は多いか(大手か中小か)

ある魅力的な求人情報が、大手人材紹介会社であるdodaと、中堅転職エージェントから寄せられた。

どちらから応募すべきか。

原則的に、私は規模の小さい転職エージェントを選びます。

なぜか?

大手転職エージェントは、応募者が多く、埋もれてしまうからです。

せっかくその採用企業と転職エージェントにコネがあったとしても、50人応募したのなら、そのうちの1人である自分がきちんと推薦してもらえません。

また、大手転職エージェントは、企業への営業担当者と、応募者の面談担当者が分かれており、応募者を企業に押し込む力が相対的に弱いです。

この点からすると、 JACリクルートメントは、大手ではありますが、押し込み力は強いのでおすすめです。 

JACリクルートメントのポイント

  • 3大転職エージェントの1つ
  • 高額案件に強い
  • 内定獲得力が高い 

▼JACリクルートメントの公式サイト

相談体験談は以下記事をお読みください。

③ 担当者は優秀か

コネの有無にかかわらず、転職エージェント担当者の能力も重要です。

採用企業と応募者の両方からよく聞き取りをして、メモを取り、両者の接点を分析して、適切に応募者を推薦してくれる転職エージェントも少ないながらもいます。

多くの転職エージェントは、企業のことも応募者のこともよく考えもせず、下手な鉄砲数撃ちゃ当たるでずさんに職務経歴書を企業に送りつけます。

担当者は、1件にかける時間を減らしてとにかく多く応募すればいいかもしれませんが、応募者は人生がかかっています。

そんないいかげんな転職エージェントでは困るんです。

ビジネスパーソンとして、転職エージェントとして優れた腕前を持っていてほしいです。

応募者としては、転職エージェントには企業への売り込みをきちんとしてほしいです。

応募者の履歴書・職務経歴書を企業に送りつけるだけの転職エージェントもいれば、応募者特有の推薦文を添えて応募する転職エージェントもいます。

私の経験ですが、私を誤ってCCに入れたメールで企業に私の履歴書・職務経歴書を送った転職エージェントがいます。その企業宛てのメールで転職エージェントが書いていたことは、

「給与アップを望んでおられます。様々な経験をお持ちです。」

だけでした。

もう少し書くことあるだろ!!となる内容でした。

他にも、職務経歴書・応募書類をロクにチェックしないで、「特に問題ありません」と言うエージェントは多いのですが、重要書類なのでよく見てほしいと思っています。法務にいると書類はチェックするのが当たり前なのですが、転職エージェントはそうでもないのかもしれません。

給与交渉をしてくれたりとか、転職エージェントの腕前に頼りたい場面はあります。

なので、転職エージェントと「この企業はどんな人材を求めているのか」、「自分の経歴からどのような点をアピールするのが効率的か」などを話し合いましょう。

私の経験談で言うと、ここもきちんと話し合いに応じてくれる転職エージェントとそうでないところは分かれます。

たとえば、ある求人案件でロバート・ハーフはどのように私を推薦するか、私の作戦をよく聞いてくれ、「それは良い」「それより別の勧め方の方がいい」と意見を交換させてもらえました。

他方で、マイケル・ペイジの担当者は「細かいことは面談で聞いてください」と言って、応募時どのようにアピールするかは全く相談に乗ってくれませんでした。

どちらの方が信頼に足る有能な転職エージェントかは明らかです。

④ 知識・経験があるか

転職エージェントには、応募先企業についてきちんと知っていてほしいです。求人票を読み上げて「こういう会社です」というだけでは足りないです。

また、将来どのようなキャリアパスを描けるのか、それに関する情報を持っていてほしいと思います。

転職エージェントに深いキャリア相談をするのはあまりよいとは思いませんが、応募する職種についての情報を手に入れる相手としては悪くありません。

⑤ 信頼できるか、誠実か

信頼できるかどうかは前記の知識・経験、有能さともかかわるのですが、ここでは人柄の方にフォーカスしたいと思います。

応募者にとって気をつけなければならない転職エージェントの一番大きな問題は、転職エージェントの収益のあげ方です。

応募者を企業に紹介し、入社したらエージェントの売上になります。

転職エージェントにとって、応募者は商品、売り物であるという見方ができます。企業は買い手です。

企業は、リピーターになってくれる可能性があります。応募者はそうではありません。そんなにたくさん転職しません。

転職エージェントにとって大切なのは、応募者より企業です。応募者を大事にしてもお金は入ってきません。

これは応募者は本当に気をつけなければなりません。注意してもしたりません。 

「この企業に行くのがベストです」とささやくのは、応募者のためではなく、報酬がもらえるからです。もちろん、応募者にとっても利益と思って言っている可能性はあります、しかし、応募者が入社してくれれば自分に高額な報酬が入ってきます。

大金はもう目の前なのです。

信頼できる誠実なエージェントとは、自分の売上欲を自制し、応募者のことを考えてくれる人です。

これはけっこう探すのが難しい。そして、それを見極める場面までなかなかたどり着けません。 

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転職エージェントはぜひとも複数登録すべきです。

それが転職を成功に導く可能性を高めます。

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