転職で年収が下がるのを回避すべき理由【なぜ給料アップしたいかこう説明せよ】

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転職を希望する理由を聞かれて「もっとお金がほしいからです」とはなかなか言いにくいです。

余裕で言える人もいるかもしれませんが、私は言えません。

転職エージェントに対しても「転職先は、高い給料がいいですね。はっはっは」みたいな態度を取ったことがない。

なんとなく「金」を持ち出すのは転職理由としてレベルの低いものだ、という発想があるのかもしれません。

とはいえ、お金は重要です。

マジ大事。

転職でも無視できません。

働かなくてもいいくらいの資産がなければお金は必要です。

とはいえ、金のことばかり言っていれば欲にまみれたダメな奴だと認定されてしまいます。

でも金はほしいし、転職では給料をアップさせたい。

そんな人向けに、「なぜ転職で給料ダウンを避けるべきか」「なぜより高い給料を求めるべきか」を考えます。

この記事を読めば、転職エージェントに対して、自信を持って「私は今より高い給料がほしいのです」と正当な理由を言えるようになるでしょう。

もちろん、その正当な理由は、以下のような欲にまみれたものでない理由です。

・いい家に住める

・自慢できる

こうした理由は、思っていてもあまり言わない方がよい場合が多い。

目次

1 給料は客観的指標

転職先に何を求めるか?

色んなパラメーターがあります。

  • 人間関係
  • 業務内容
  • 会社の知名度
  • 会社の安定性

などなど。

これらは、どれも主観的です。

人の感じ方によってまちまちだということです。

給料は違います。

「月給30万円」といった客観的な数字で測れます。

客観的に測れるため、優劣が一発でわかります。

A社:月給25万円

B社:月給28万円

上記比較をすれば、B社の方が勝っているのは一目瞭然です。

これは便利です。

比較しやすいから。

A社とB社、どちらの方が面白そうな仕事か?

この問いはなかなか答えが出ません。

給料額ならすぐに答えが出る。

転職先の正しい選び方 | 最新心理学に基づくポイントでは、ノーベル経済学賞を受賞した行動経済学者のダニエル・カーネマンの知見をもとに、いくつかも項目を定めてそれぞれを採点して転職先を選ぶことを推奨しています。

どのような項目を選ぶかは人それぞれですが、年収や待遇は測りやすい。

転職先選びには、こうした迷わずに済む客観的な指標があるのは頼りがいがあります。

2 キャリアの進捗を年収で測れる

年収は、「〇〇円」と客観的な指標になるという特性があると前記で書きました。

それゆえ、この客観性が、自分のキャリアの状況を把握するのに役立ちます。 

キャリアの進捗状況が年収で測れるのです。

以下のようなチェック方法は主観的です。

  • スキルが上がった
  • 成長した
  • 肩書きが上がった

これらは下手するとただの自分勝手な自己満足になります。

年収という数字だけで自分の仕事人生の進捗を測るのは嫌ですが、一つの動かない指標として使えるということです。

3 【現年収=市場価値】次の転職時にチェックされる

転職時に、現年収はよく見られます。

今給料が400万円の人が「年収1000万円希望です」と言えば、たいていは「わがままだな。無理だ」というフィードバックを受けます。

なんでそんなフィードバックがあるかというと、「あなたが今もらっている給料があなたの価値を表す」という前提に基づいているからです。

現年収がある人の価値を表すとは思いません。

どの業界にいるかによっても給料は大きく違います。

しかし、人は他人の仕事上の価値を測ることはできません。激難しい。

そこで、人は問題を勝手にすり替えて直感で判断するという楽なルートを選びます。

それについて前述した行動経済学者のダニエル・カーネマンはこう説明しています。

問題が難しすぎて、スキルを総動員してもよい解決が思い浮かばないときにも、直感は働く。そしてすぐに答えを出してくるが、しかしそれは、もともとの問題に対する答ではない。あの投資責任者が直面した問題、すなわち「私はフォード株を買うべきか」は難しい。だが、もとの問題と関係はあるがより簡単な質問「私はフォードのクルマが好きか」になら、すぐに答は出せる。そしてこの答が選択を決めた。これが、近道探しをする直感的なヒューリスティクスの本質である。困難な問題に直面したとき、私たちはしばしばより簡単な問題に答えてすます。しかも問題を置き換えたことに、たいていは気づいていない。

(ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー 上』(早川書房、2012年11月)23ページ)

採用者は、相手の出身大学、現職場の知名度、現年収といった手掛かりから、知らず知らずのうちに相手を評価しているのです。

したがって、応募者からすれば自分の年収は高い方が有利です。

それだけ採用側に「この人は高い価値がある」と思ってもらえる。

実際のところ、転職しても、給料は「現職を考慮して決定」とされることが多く、目が飛び出るような年収アップとなるケースは滅多にありません。

エンワールド・ジャパンはしつこいとの評判は本当か?転職相談体験談は、私が嫌な目にあった転職エージェントとの面談について書かれたものです。

その中でその嫌な担当者は、「転職にあたって、けっこうな増額を望まれているのですが、何か理由があるんですか?一般には転職時の増額は現職の1.1倍程度と言われています」と嫌味な質問をしてきました。

転職エージェントは、候補者にサクッと転職を決めてもらって成功報酬がほしいのです。

なので高望みする候補者を潰しにきます。

私はどうせ転職するなら給料をあげたかったので、このエンワールドの担当者は無視しました。

4 転職後悔の予防・埋め合わせ・保険になる

転職の危険なところは、失敗することがあるということです。

思ったよりつまらない仕事だった、職場の雰囲気が全然良くない、、といった期待はずれがあるのです。

これは結構辛い。

転職して早々に「転職失敗したかも」なんて思ったら悲しいです。

しかし、こうした失敗はよく生じます。

なぜか?

事前に予期できないからです。

他方で給料は?

給料は期待を裏切りません。

客観的であるがゆえに期待外れがないのです。

入社前にわかる。

また、増額した給料は埋め合わせにもなります。

転職すれば、転職先には何かしら不満を持つはずです。

前職よりも高い給料を得られれば、それはその不満についての埋め合わせになるといえます。

つまり、転職して給料が上がれば、その増額部分は、転職に失敗した時の保険になるのです。

この判断は多くの人がやっているはずです。

「この企業に転職して大丈夫かな」(無名だし、不安定だし、仕事つまらないかも等々)と思えば、他の転職候補よりもより高い給料を求めるはずです。

それはあたかも高い給料を補償のように考えているのです。

このとおり、転職先の増額給料は、転職失敗時への備えという面があります。

転職に失敗しても、給料が上がっているならば、年収面だけは失敗しません。

つまり「全負け」を防止できるのです。

5 金が欲しいと言っておかしくないこともある

金をほしい理由を言っておかしくない場合だってあります。

そうした理由があるなら言ってもおかしくない。

・奨学金を返さないといけない

・病弱の家族がいる

などです。

積極的に言ってプラスになるようなことはないですが、内定獲得後の交渉の際には使えるかもしれません。

6 転職時に年収アップを望むのはおかしくないが、全面に出さない方がよい

年収は転職理由として重要であり、理由としてまともなものです。

しかし、面接ではあまり積極的な理由として持ち出すのは得策ではありません。

なぜか?

「感じがいい人」と思われなくなるからです。

転職面接に受かるアピール方法 | ハーバード流面接突破術で述べているのは、自分が有能であることのみならず「人間的温かみ」があることをアピールせよということです。

このアピールにあたっては、金のことは少しも持ち出さない方がいいです。

なぜか?

面接官が応募者のことを金に結びつけて評価し始め、人間らしさの方に目が行かなくなるからです。

  • わたしたちはお金について考えるだけで、ほとんどの経済学者が予想するとおりの行動をとるようになり、日々の生活に見られるような社会的動物らしいふるまいをしなくなる。
  • 社会規範が市場規範と衝突すると、社会規範が長いあいだどこかへ消えてしまうのだ。社会的な人間関係はそう簡単には修復できない。バラの花も一度ピークが過ぎてしまうともうもどせないように、社会規範は一度でも市場規範に負けると、まずもどってこない。

(ダン・アリエリー『予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」』(ハヤカワ・ノンフィクション文庫、2013年8月))

応募者が金について語る。

そうすると、面接官の思考は「金モード」(市場規範モード)にすぐに切り換わります。

それまでは「この応募者はどんな人だろう」という社会規範モードで判断しようとしていたのに、社会規範と市場規範が対決し、市場規範が圧勝します。

応募者の社会性を判断しようという考えは面接官の頭から駆逐されます。

その結果、面接官は、応募者の人間的温かみにフォーカスしなくなってしまうのです。

要注意!

転職では年収アップしたいと思うのは正当です。

しかし、それはできる限り頭の中や信頼できる転職エージェントに言うにとどめ、転職希望先には伝えない方が賢明です。

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