司法試験不合格後の就職 | 無資格法務でもよいキャリアパス

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司法試験に合格できなかった。この先どうしたらいいのか。

真っ先に候補に挙がる進路が企業法務部への就職でしょうか。

司法試験崩れだけど大丈夫なのか・・?

何人もの該当者を見てきた経験から簡単にアドバイスをすると、「司法試験不合格くらい大したことないので気にするな」です。

目次

司法試験不合格後の法務部への就職

法務部への就職はできるか。

Q1:司法試験不合格でも本当に企業の法務部に就職できますか?

A1:できます。現に私の周りには何人もいます。

Q2:無名企業しか就職できないんじゃないですか?

A2:そんなことはありません。むしろ大企業の方が採用余力があります。小さい企業には法務部がないところの方が多いです。

無資格法務のキャリアパス

法務部に入った後はどうなるのか。

Q3:条件に差をつけられて給料安くなるんじゃないですか?

A3:法科大学院卒業後、司法試験受験後20代で後半で就職した人は、新卒で入っていることがあるようですので、その分では安いといえます。ただ、会社によると思います。弁護士有資格者と無資格者で給料に差がない会社も多いと思いますので、弁護士でなくてもインハウスローヤーと同じ程度の給料をもらうことも可能です。 

弁護士資格無しでも高い給料をもらっている法務部員はそこそこいるはずです。

Q4:司法試験崩れだ、とバカにされませんか?

A4:されません。司法試験の合格不合格を気にしているのは主に司法試験受験経験者です。司法試験業界に関係のない人はバカにする気すら起きません。無関心だから。職歴ないのに年は取っているせいで、かえって大きな顔をしている人もたくさんいます。自分より社会人経験が長い年下の人に対して先輩面ができるということです。これは心理的に精神衛生上大きいです。職歴が長くなるほど司法試験の合格不合格はどうでもよくなります。

Q5:法科大学院で学んだ知識が活きますか?

A5:活きます。法学部出身の新卒よりは勉強していますので、知識面では上のはずです。もっとも、試験不合格ということは、あまり勉強していなかったのかも、と思われても仕方ありませんが、弁護士出身の厳しい人からでなければ知識不足を指摘されることはないと思います。つまり、ほとんどの企業では知識不足、勉強不足を指摘されるおそれはないはずです。

Q6:会社内でのキャリアパスはどうなりますか?

A6:新卒の開始年齢が遅いため、純粋新卒と同じように正社員としていろんな部署をローテーションしながら出世する、というルートはやや厳しいかもしれません。中途入社と同様に典型的な日系大企業で順調な出世をするにはハンデを負っています。

しかし、純粋新卒は会社から内定もらって法務部に配属されるのか営業に配属されるのか会社の判断次第で不安定なのに対し、司法試験受験組は新卒であっても法務が約束されたような安定した入社の仕方ができます。これはいいですよね。

Q7:ぶっちゃけ司法試験不合格で法務に入社した人ってどうですか?

A7:知られざる勝ち組です。司法試験に合格し、法律事務所で多大なストレスを抱えて仕事をした後にインハウスローヤーになった人や、新卒からずっといる人達と同じ境遇(正社員)で働けているからです。法律事務所出身の私からすると、「うまいことやったなあ」と思います。

司法試験不合格者の就職と将来の転職

Q8:なるにはどうしたらいいですか?

A8:いい会社に就職するのは非常に難しい、ということを覚悟してください。これは弁護士であっても同じです。

できることとすれば、

①複数(多数)の転職エージェントと面接して、多くの求人情報と良いエージェントの情報を集める、

②面接対策をしっかりする、だと思います。

③会社によっては英語(TOEIC)で高得点を取る、は有効です。

Q9:将来のさらなる転職、キャリアパスはどうですか?

A9:きちんとした経歴があるのであれば、大昔の司法試験不合格よりも直近の経歴の方が活きてきます。法務転職市場で高く評価されることは十分ありうると思っています。大企業に入り、そこで信頼されれば社費で海外ロースクールに留学するというようなルートもあります。

数年前にこの記事を最初に書いた時は、「社費での海外ロースクール留学はありえる」と書いていました。最近、社費で海外ロースクールに留学した司法試験不合格者の人の存在を知りましたので、「あります」との断言に変えました。

なお、1社目で有名企業に入れなかったとしても落ち込まないでください。その会社で満足いくことも当然あります。まずはそれを狙ってほしいですが、2社目でステップアップすることだってできます。司法試験がだめで、就職でも希望先に入れなかったくらいでめげてしまうと損です。大したことではありません。

Q10:おすすめの転職エージェントはどこですか?

A10:若手にやさしく大手に強いということマイナビエージェントがよいのではないでしょうか。リクルートやdodaは応募者が多く、ライバルの中に埋もれる可能性があります。

とはいえ、やはりリクルートエージェントは最大手。多くの求人情報を得るために外せません。情報収集も含めてぜひ登録しましょう。 

また、法務等の管理部門系に強く、かつ大手であるとなるとMS-Japanもおすすめです。専門系は中小転職エージェントが強いことが多いですが、中小の転職エージェントは転職初心者に厳しいです。その点でMS-Japanは大手で初心者にもやさしく安心です。

「どこか1つの転職エージェント」と考えず、できるだけたくさんの転職エージェントと会ってみることをおすすめします。たくさんの転職エージェントに会う時間があるのであれば、それはライバルよりも有利な点です。

あまり玄人向けの転職エージェントに会うと嫌な目にあうかもしれませんので、私なら若手向けのやさしそうな転職エージェントに相談します。 

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