転職で評価される仕事は現職にあり

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どうしたら転職を成功させることができるか?

その手段の一つが、「現在の職場でいい働きをする」です。

なぜこれがよい転職につながるのか。 

目次

1 転職とは自分の売り込みである

転職が決まって人を採用すると、企業は多くのコストを負担します。

給料はもちろん、社会保険やさまざまな手当、その従業員のためのデスク、パソコンや名刺等の備品を準備しなければなりません。

また、転職エージェントを使ったのであれば、年収の約35%という高い報酬をエージェントにも支払います。

そして、その従業員を受け入れるために多くの人が動きます。

そう、採用は大変なのです。

「こうした負担を超える価値がある」

そう思うからこそ企業は人を採用します。

転職で成功するには自分の売り込みが必要なのです。

2 直近の業務経験こそが採用側がお買い得と感じるポイント

中途採用で見られる最重要ポイントは、職歴、それも直近の業務内容です。

学歴であるとか、前の会社での仕事も見られますが、現職あるいは直近の業務経験ほどはチェックされません。

したがって、まさに今やっている仕事こそが、職務経歴書に書くべき内容であり、面接でアピールすべきポイントなのです。

今を大事にして働いて、それを蓄積することが自分の魅力を高めることになります。

3 転職では自信を持って自分を売り込め

応募者側からしても、自分を自身を持って売り込めた方がいいです。

年収1000万円のすごくいいポジションに応募したとしましょう。

「私なんて、たいしたことないので500万円くらいでいいです…」なんて言ったらもったいない。

その企業は1000万円を出していい人材を取ろうとしているのです。安売りするのではなく、「それに合う人材だ」とアピールすべきなのです。

うまくいかなかったらどうするか?

面接は落ちる確率の方が高いので、気にしなくていいです。

売り込みの練習をしましょう。

4 自分を売り込めるようになるには自信を持たねばならない

自分自身が買おうと思わないものを売らないこと

(『マンガーの投資術 バークシャー・ハザウェイ副会長チャーリー・マンガーの珠玉の言葉 富の追求、ビジネス、処世について 』199ページ)

これはある賢人の言葉です。 

ウォーレン・バフェットの60年来のビジネス・パートナーで右腕であり、自らも投資家として大成功した元弁護士のチャーリー・マンガーの言葉です。

マンガーは、ビル・ゲイツも「マンガーほど幅広い思考のできる人はいない」と絶賛する人物です。

そのマンガーの「キャリアについての助言」の一つとして示されたアドバイスです。

ところで、転職は売り込みである、と説明しました。

そうすると、自分が採用の立場だとして、自分が採用したいと思えるような人物である必要があります。そうでなければ、転職活動はかなりストレスフルな活動になります。

そのようなストレスフルな転職活動は転職希望者の「心」を殺す行為でもあります。

「自分が信じていないものを売る、これほど人の心を殺す行為はないんだ。そのひとつの商品を売るために、本当に多くの小さな嘘をつかないといけないからな。そして人は小さな嘘をつき始めると、やがて自分の心をその嘘に合わせるようになる。そうやって、人間の心は死んでいく。」

北野唯我『このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法』(ダイヤモンド社、2018年)70ページ

よほどの面の皮が厚い人でない限り、自分が売り込みに値しないと思うのであれば、自分を売り込むのは自分を苦しめます。 

尊敬される人間になるために重要なのは、正直であること。特に、自分自身に対して正直であることだ

(ロルフ・ドベリ『Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』(サンマーク出版、2019年)392ページ)

面接に通るために絶大な尊敬を得る必要はありません。しかし、少しも尊敬される面がない人が面接に通るのも難しい。

自分に正直であること、正直でいて恥ずかしくない経歴であることは大事なのです。 

実際のところ、現職で活躍できていない状態で心のこもった自信に満ちたアピールは難しいと思います。

正しく自分を売り込むには、自信が必要で、そのためには現職の仕事でその自信を養うべきです。 

5 今の職場で活躍するのが最高の転職活動

弁護士の業界では、営業をどうするか?がよく話されます。

顧客に仕事をもらわないと稼げないので、どう顧客から仕事をもらうかが問題なのです。

自身が元弁護士のチャーリー・マンガーは、弁護士のマーケティングについてこう述べています。

最高のマーケティングの機会は、自分の机の上にある

「自分の机の上」とは、今ある仕事を意味します。

その仕事をしっかりやることが次の仕事の機会をもたらすということです。

今のクライアントがまた仕事を依頼してくれる。そのクライアントが別のクライアントを紹介してくれるということです。

自分を売り込む最高の機会は現職なのです。

弁護士の仕事と違って、転職では自分の仕事の成果結果を伝えるのは難しいです。

けれども、転職では「職務経歴書」と「面接」があります。

そこで自分が何をしてきたのかをアピールするのです。

だから職務経歴書と面接は大事なのです。

そして、職務経歴書という紙媒体や面接という場などの形式ではなく、中身である仕事こそが大事になってくるのです。 

6 自分をどう売り込むかから逆算して現職での仕事に行きつく

転職活動が売り込みとすると、今の仕事をがんばることこそが売り込みへのキーであると本記事では説明しました。

採用側から見ても、自分の内なる心の声からしても、これはきっと正しいと信じています。

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面接に落ちる理由は説得の6原則が使えていないから | 転職キャリアルール へ返信する コメントをキャンセル

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