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会計事務所から事業会社経理へ移るとき、求人票の「経理経験者歓迎」をそのまま信じるとズレます。
会計事務所で税務申告、記帳、月次監査、顧問先対応をしてきた人は、数字に強い。これは間違いありません。
ただし、事業会社の経理が見ているのは、税務だけではありません。
月次決算を社内で締めたか。年次決算にどこまで入ったか。監査法人対応をしたか。部門との調整をしたか。経営陣に数字を説明したか。
ここが抜けると、「会計事務所経験者です」と言っても、求人側に刺さりません。
会計事務所から事業会社経理へ転職したいなら、最初にやることは求人を大量に見ることではありません。
自分の経験を、事業会社の経理が欲しがる言葉に変換することです。
迷うなら、こう分けてください。
事業会社の経理・財務へ本気で移りたいなら、まずツインプロ。
会計事務所・税理士法人と事業会社の両方を見たいなら、ヒュープロ。
管理部門全体、会計士・税理士、経理・財務を広く見たいなら、MS-Japan。
管理職、IPO準備、外資、ハイクラスまで見るなら、ビズリーチやJACを足します。
| サービス | 先に見る人 | 使う理由 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ツインプロ | 事業会社経理へ移りたい人 | 会計・経理領域で、事業会社経理の求人を見たい | 会計事務所求人も含めて広く見たい人は併用する |
| ヒュープロ | 会計事務所・税理士法人も候補に残す人 | 税務会計寄りの経験を活かせる求人を見たい | 事業会社経理だけに絞るなら、求人の中身を確認する |
| MS-Japan | 管理部門・士業まで広く見たい人 | 経理・財務、会計士、税理士、管理部門をまとめて見たい | 希望を曖昧にすると求人が広がりすぎる |
事業会社経理へ移るなら、求人票の名前ではなく、任される範囲を見てください。

1 会計事務所経験は強いが、そのままでは伝わらない
会計事務所経験者は、数字に慣れています。
仕訳、記帳、月次処理、税務申告、年末調整、顧問先対応。複数社の数字を見るので、処理量も多いです。
これは事業会社経理でも評価されます。
ただし、事業会社側が知りたいのは、「税務をやっていました」だけではありません。
自社の月次決算を締められるのか。年次決算を任せられるのか。社内の営業部門や管理部門と調整できるのか。監査法人や税理士とやり取りできるのか。
ここを説明できないと、会計事務所経験は強みとして見えません。
会計事務所では当たり前にやっていたことも、事業会社の求人側には伝わらないことがあります。
「顧問先を何社見ていました」だけでは足りません。
どの規模の会社を見たのか。月次でどこまで関与したのか。決算整理、税務申告、資金繰り、経営者への説明まで入ったのか。
そこまで書いて、ようやく経理経験として伝わります。
2 事業会社経理で見られる経験を知る
事業会社経理で見られる経験は、会計事務所と少し違います。
もちろん仕訳や税務の知識は使えます。
しかし、事業会社の経理では、社内で数字を締める力を見られます。
- 月次決算をどこまで担当したか
- 年次決算に入ったか
- 税務申告を内製していたか、外部に任せていたか
- 監査法人対応をしたか
- 債権債務、固定資産、原価計算に触れたか
- 管理会計、予実管理、資金繰りに関わったか
- 部門との調整をしたか
- 経営陣に数字を説明したか
会計事務所経験者は、税務や会計処理の知識で勝負しがちです。
でも、事業会社は「入社後にどの業務を任せられるか」で見ています。
税務に強いだけでは、月次決算担当で止まることがあります。
反対に、顧問先の月次、決算、経営者説明まで深く入っていた人は、事業会社でも評価される余地があります。
職務経歴書では、会計事務所の業務名を並べるだけでなく、事業会社の経理業務に翻訳してください。
3 求人名の「経理募集」に騙されない
求人票に「経理募集」と書いてあっても、中身は別物です。
小さな会社の一人経理。上場企業の分業経理。IPO準備企業の管理部門。メーカーの原価計算。IT企業の請求・売上管理。税務寄りのポジション。
全部「経理」です。
会計事務所から事業会社へ移る人は、ここを雑に見ないでください。
年収が高く見えても、実態は何でも屋の経理総務かもしれません。
反対に、年収は派手ではなくても、決算、開示、管理会計まで広がる求人もあります。
求人名ではなく、業務範囲を見てください。
「経理経験者歓迎」だけでは判断できません。
会計事務所経験を評価してくれる求人なのか、事業会社の決算経験を必須にしている求人なのか。ここを確認しないまま応募すると、書類で落ちるか、入社後に苦しくなります。
4 転職エージェントは3つに分けて使う
会計事務所から事業会社経理へ移るなら、転職エージェントは目的で分けてください。
会計事務所も事業会社も見たいのか。
事業会社経理へ絞るのか。
管理部門全体まで広げるのか。
ここを決めないまま登録すると、紹介される求人が散らかります。
ツインプロ|事業会社経理へ移りたい人向け
事業会社の経理・財務へ移りたいなら、ツインプロを先に見ます。
会計・経理領域で、事業会社の経理・財務求人を見たい人に合います。
会計事務所から事業会社へ移るときは、「税務ができます」だけでは弱いです。
月次決算、年次決算、管理会計、財務、IPO準備、開示など、どの方向へ伸ばすのかを見なければいけません。
ツインプロを使うなら、相談時に「事業会社へ移りたい」とはっきり伝えてください。
会計事務所求人も含めて何でも見たいのか、事業会社経理へ絞るのかで、紹介される求人は変わります。
ヒュープロ|会計事務所・税理士法人も候補に残す人向け
ヒュープロは、税務会計寄りの経験を活かしたい人に合います。
会計事務所、税理士法人、税務スタッフ、経理・財務まで見たい人は候補に入ります。
会計事務所から事業会社へ移りたいと思っていても、いきなり事業会社だけに絞る必要はありません。
税務経験をより高く買う会計事務所や税理士法人もあります。
反対に、事業会社経理では、税務より月次・年次決算経験を重く見る求人もあります。
どちらで勝負するか迷うなら、ヒュープロで税務会計寄りの選択肢も見てください。
MS-Japan|管理部門・士業まで広く見たい人向け
MS-Japanは、経理・財務だけでなく、管理部門や士業まで広く見たい人に合います。
会計事務所経験者の場合、事業会社経理だけでなく、会計士・税理士、管理部門、IPO準備企業、管理会計寄りの求人を見ることがあります。
ただし、広く見られるサービスほど、希望が曖昧だと求人も広がります。
「経理なら何でもいいです」と言うと、本当に何でも来ます。
事業会社経理へ行きたいのか、税務会計を活かしたいのか、IPO準備へ行きたいのか。相談前に分けてください。
5 IPO準備企業へ行くなら、作る側に回れるかを見る
会計事務所経験者がIPO準備企業へ行く道もあります。
ただし、IPO準備企業はきれいな経理部とは限りません。
ルールが未整備。システムが弱い。人が少ない。決算も開示も内部統制もこれから。
そういう環境で、「前職ではこうでした」と文句を言うだけの人はきついです。
仕組みを作る側に回れるか。
これが分かれ目です。
IPO準備企業や成長企業の管理部門を見たい人は、WARC AGENTも候補になります。向き不向きはこちらで整理しています。
WARC AGENTの評判は?成長企業の管理部門転職で向く人・向かない人
6 スカウトで市場価値を見るならビズリーチを足す
会計事務所から事業会社経理へ移りたい人も、経験があるならビズリーチで市場の反応を見る価値があります。
ただし、登録するだけでは足りません。
職務経歴に「会計事務所勤務」とだけ書いても弱いです。
担当社数、業種、売上規模、月次、決算、税務申告、資金繰り、経営者への説明、改善した業務を書いてください。
そうしないと、税務補助の人なのか、経理として任せられる人なのかが見えません。
ビズリーチは、応募する場所というより、職務経歴を置いて外からどう見られるかを確認する場所です。
使い方はこちらで整理しています。
7 職務経歴書では、会計事務所の言葉をそのまま出さない
会計事務所の職務経歴書でよくある失敗は、業務名を並べるだけです。
記帳代行、月次監査、決算申告、年末調整、確定申告、顧問先対応。
これだけでは、事業会社の採用側には伝わりにくいです。
事業会社経理向けには、こう変換してください。
- 月次監査 → 月次決算の精度確認、試算表分析
- 顧問先対応 → 経営者・担当者への数字説明、資料回収、改善提案
- 決算申告 → 年次決算、決算整理、税務調整
- 記帳代行 → 仕訳処理、勘定科目判断、証憑確認
- 資金繰り相談 → 資金繰り表、金融機関対応補助、経営管理
嘘を書く必要はありません。
ただし、会計事務所の内輪の言葉だけで終わると、事業会社側に刺さりません。
自分の経験が、事業会社のどの業務に近いのかを見せてください。
8 転職前に確認すること
会計事務所から事業会社経理へ移る前に、次を確認してください。
- 月次決算をどこまで任される求人か
- 年次決算に入れるか
- 税務申告は内製か、外部税理士任せか
- 経理部の人数
- 上司の経理経験
- 残業が決算期にどれくらい増えるか
- 一人経理なのか、分業なのか
- 会計システム
- 将来、管理会計・財務・開示へ広がるか
年収だけで決めないでください。
会計事務所から出たい気持ちが強いと、「事業会社なら何でもいい」となりがちです。
それをやると、経理総務の何でも屋、成長しない補助ポジション、引き継ぎなしの一人経理を引くことがあります。
事業会社へ移るなら、次に積める経験を見てください。
9 FAQ
Q. 会計事務所から事業会社経理へ転職できますか?
できます。ただし、税務申告や記帳の経験だけで押すと弱いです。月次決算、年次決算、顧問先への数字説明、資金繰り、経営者対応など、事業会社経理に近い経験へ変換して伝えてください。
Q. 会計事務所経験は事業会社で評価されますか?
評価されます。ただし、事業会社側は「入社後にどの経理業務を任せられるか」で見ます。税務知識だけでなく、決算、社内調整、数字説明、改善経験まで出してください。
Q. 税理士法人から事業会社経理へ移ると年収は上がりますか?
上がる人もいますが、年収だけで判断しないでください。任される業務範囲、決算経験、管理会計、財務、IPO準備、マネジメントに広がるかを見た方がいいです。
Q. 会計事務所から転職するならどのエージェントを使うべきですか?
事業会社経理へ移りたいならツインプロ、会計事務所・税理士法人も候補に残すならヒュープロ、管理部門全体まで見たいならMS-Japanを候補にしてください。管理職や市場価値確認ならビズリーチも足します。
Q. 事業会社経理へ移る前に職務経歴書で何を書くべきですか?
担当社数、業種、月次、決算、税務申告、顧問先対応、資金繰り、経営者への説明、改善経験を書いてください。会計事務所の業務名を並べるだけでは、事業会社側に伝わりません。
10 まとめ
会計事務所から事業会社経理へ転職することはできます。
ただし、会計事務所経験をそのまま出すだけでは足りません。
税務申告、記帳、顧問先対応を、事業会社の経理業務に変換して見せる必要があります。
月次決算、年次決算、数字説明、資金繰り、改善経験、社内外との調整。どこまで任されていたかを整理してください。
求人票の「経理募集」に飛びつくのは雑です。
事業会社経理へ移りたいなら、ツインプロ。
会計事務所・税理士法人も候補に残すなら、ヒュープロ。
管理部門・士業まで広く見るなら、MS-Japan。
管理職、IPO準備、外資、市場価値確認まで見たいなら、ビズリーチやJACを足します。
経理・財務エージェント全体の使い分けは、こちらで整理しています。