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弁護士・法務からシンクタンクへの転職

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法務職以外の職種や職場に就職したい、コツコツと調査、リサーチをする仕事がしたいという人にはシンクタンクへの転職は選択肢に入れることができます。私はシンクタンクから「リサーチャーとしての入社はどうか?」と聞かれたことがありますので、弁護士や法務の人の採用意欲はあると思います。

1 法務よりも社会問題への調査に打ち込めるシンクタンク

法律事務所で弁護士として働くと、法律の勉強というよりも個別の案件に応じたつまみ食いのような調査を日々行うことになります。

体系的に勉強することもしたいなあと思うのですが、普段の仕事に関係しないものについてなかなかやる気は起きませんし、時間もあまりとれません。

 

会社法務部ではどうかというと、法律事務所よりいっそう調査は必要とされておらず、リサーチらしいものはあまりやりません。

 

シンクタンクは、コンサル部門ではコンサル業務をやるのですが、そうではないリサーチ部門では社会的課題解決のための調査・研究等をします。

 

2 就職できるシンクタンクってどんなところ

シンクタンクとは、という概要を語るよりも、こんな会社があります、と紹介した方がイメージしやすいと思いますので、下記列挙します。

 

三菱UFJリサーチ&コンサルティング
野村総研
三菱総合研究所
日本総研
みずほ総研

 

以下それぞれ軽く会社・仕事内容を説明します。どこもコンサル業務もやっていますが、主にコンサル業務ではない方に重点をおきます。

 

(1) 三菱UFJリサーチ&コンサルティング

旧三和総合研究所を母体に、東海総研、三菱系列のビジネスコンサルティング会社が合併統合されたシンクタンクであり、以下3つが主たる部門です。
(1)戦略・業務改革、マーケティング、新規事業開発などのマネジメントコンサルを行う部門
(2)組織人事系のコンサルティングを行う部門
(3)官公庁向けの研究開発・調査部門、経済調査部門


官公庁向けの研究開発・調査部門、経済調査部門は、野村総研、三菱総研と並び歴史を持ち、原田氏、嶋中氏、森永氏など著名な研究者・エコノミストを輩出しています。

 

① 拠点・組織体制
東京、名古屋、大阪の3拠点。
各拠点で、経営コンサル部門、研究開発・調査部門を持っています。

 

② 職種
(1)マネジメントコンサルタント
(2)組織人事コンサルタント
(3)官公庁向けのリサーチャー(研究員)

③ 業務内容

(1)戦略立案・業務改革、マーケティング、新規事業開発等の経営コンサルティング。

(2)人事制度構築に関するコンサルティング。

(3)官公庁を対象にしたリサーチ。各研究員が専門分野を持ちその領域について官公庁向けにアドバイス、リサーチを行う。

 

この記事で紹介しているのは上記(3)です。

 

リサーチャーで求められる人物像は以下のとおりです。

  • 有名大学院卒
  • 官公庁向けのリサーチ経験者
  • シンクタンクでの業務経験が無い場合は20代半ば~30代前半くらいまで

 

④ 年俸水準

気になる給料は次のような感じです。

20代後半のコンサルティング未経験者(600~800万円程度)
30代前半のコンサルティング経験者(1000~1200万円程度)

 

コンサルに比べるとリサーチャーはこれよりやや低いか、上がり方が緩やかかもしれませんが、悪くない給与がもらえると思います。

 


(2) 野村総研

社会・産業全体の分析・トレンド予測から、マネジメントコンサルティング、IT戦略・導入コンサルティング、大規模システムインテグレーション、システムアウトソーシングまで、幅広いソリューションビジネスを展開する国内最大級のシンクタンクです。

 

 

同社の募集職種は、コンサルタントやシステムエンジニア等であり、リサーチャー的なポジションがあるかは不明です。

 

給与水準は以下のとおりです。

30歳、経験6~8年目相当で、800万円前後。

33歳、経験9~10年相当で、850~900万円前後。

 


(3) 三菱総合研究所

1970年創業の日本を代表するシンクタンクのトップランナーです。研究事業、コンサルティング事業、ソリューション事業を柱とし、ITソリューションに豊富な実績を持つダイヤモンドコンピューターサービス株式会社(以下DCS)を2005年4月から連結対象会社とするなど、ソリューション事業を強化の方向。

経済・経営、社会・公共、科学技術、IT・ビジネスソリューションといった多彩な事業分野での高度な知見と、DCSが有する幅広いITソリューションが連携することにより、学際的な課題、高度に複雑化した課題などのあらゆる要望に対して、政策立案、先端的研究、戦略構築からITソリューションまで、総合的な解決策をワンストップで提供するユニークな体制が整っているというのが同社のウリです。

 

特徴としては、以下のようなところがあるようです。

  • 自分の所属にはとらわれず、プロジェクトベースで様々なスペシャリストとの協業できる
  • 調査分析・研究~コンサルティング~ソリューションまでの一気通貫支援

 

コンサルだけではなく、官公庁や民間企業の市場リサーチ等の業務も多いそうです。

 

 

① 募集職種

研究員・コンサルタント・ソリューション系ポジション

「研究員」のポジションがあります。

 

 

② 年収水準(全社共通)

30歳=800万円弱程度
35歳=900万円強程度

 


(4) 日本総研

三井住友銀行グループのシンクタンクです。以下3つが主たる部門。

(1) SI事業:IT戦略に基づくコンサルティングからシステムの構築、運用まで
(2) コンサルティング事業:総合的な調査研究と実践的な戦略立案
(3) シンクタンク事業:官公庁向けの研究開発・調査部門、経済調査部門

 

ここも調査を行うシンクタンク部門があります。

 

 

① 募集職種

総合研究部門 研究員(経営コンサルタント)

 

② 業務内容

戦略立案・新規事業開発・グループ経営・組織人事・業務改革 等の経営コンサルティング。戦略立案のみにとどまらず、実行支援色が強い。

 

③ 求める人材

・コンサル経験者:20歳台~35歳くらいまで

・コンサル未経験者:20歳台

◎ 公認会計士:DD/ 事業計画策定/ 経営管理 経験者歓迎(監査業務のみも可)

○ 製造業、技術開発・製品企画・生産管理・購買・物流管理(SCM)経験者

△ 一流企業の本社系優秀スタッフ(経営企画・マーケティングなど)

パッと見で法務は入っていませんが、売り込みの工夫の余地はありそうです。

 

(5) みずほ総研

みずほ総合研究所は、平成14年4月、第一勧銀総合研究所と日本興業銀行の調査部門が統合、その後、富士総合研究所と組織の統合・再編を行い、新たに誕生したシンクタンクです。主に銀行の取引先企業を対象に経営コンサルティング、人事組織コンサルティング、リサーチ業務など様々なサービスを展開しています。

 

 

ここはぱっと見でコンサル職しか募集がなかったです。

 

年俸水準は、30歳で700万円~800万円だそうです。

 

 

3 コンサル部門ではなくリサーチ部門ではどうかと尋ねられた転職活動実体験

私は、過去にコンサル会社への転職活動をやったことがあります。

 

 

法務から転身を図ろうと考えたのです。

 

そのときに、上記2で紹介したようなシンクタンク系のコンサルにも応募しました。

 

その中のあるシンクタンクの3次面接でされた質問と私の回答を紹介します。

 

面接官:「コンサル部門ではなく、リサーチ部門での入社に興味はありませんか」

 

私:「リサーチ部門でもかまいませんが、コンサル部門の方が私の希望に合います」

 

この3次面接は落選になりました。

 

シンクタンク側の判断としては、「法務経験しかなくビジネス経験はないからコンサル部門では厳しい。しかし調査・研究では活用できるかもしれない」というのがあったのかもしれません。

 

私の経験からすれば、法務でもシンクタンクへの転職の可能性はあると思います。

 

4 シンクタンクへの転職のためのエージェント

シンクタンク転職のためには、大手エージェントではなく、法務専門エージェントでもなく、以下のようなコンサル業界に強い人材紹介会社に相談しましょう。

  

アクシスコンサルティング

 

コンコードエグゼクティブグループ

 

ムービン ストラテジックキャリア