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「あなた」という商品を高く売る方法 書評・レビュー

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永井孝尚『「あなた」という商品を高く売る方法 キャリア戦略をマーケティングから考える』(NHK出版新書、2017年8月)

 

お勧め度:★★

 

抽象的、一般的な概念の説明が多く、面白くなかったです。残念。

本のタイトルにある「方法」についての説明は乏しいです。

 

将来のキャリアパス構築の手助けになるような有益な情報はあまり得られませんでした。

 

本書は次のような本だと説明されています。

本書は「あなた」を商品と見立て、マーケティングの手法を応用することで、キャリアを築く方法を格段にわかりやすく解説する一冊だ。競争戦略やバリュープロポジションなど、さまざまな手法があなた自身の武器になる。

 

「マーケティングの手法」ということで、「競争戦略」や「バリューポジション」といった用語がバラバラと本書の中に登場して、一般的な「~とは、・・・というものである」という説明が続きます。

 

それが自分の価値を高めるのとどう関係するのか、その突込みが足りないのがもったいないです。

 

マーケティングの手法を使って自分を高く売る、という考えは非常に面白いです。

しかし、

「自分を高く売る」ということと、「マーケティングの手法」が全然結びついていません。

 

通り一遍のそれっぽいことが書かれているだけです。

 

以下が本書の目次です。

 

◆目次
第1章 「競争しない」ための戦略
第2章 AIに仕事を奪われない方法
第3章 「戦わずして勝つ」のが真の戦略
第4章 「あなたの強み」を育てる
第5章 リスクを下げて何度も挑戦する
第6章 没頭すれば一流になれる
第7章 あなたの物語が奇跡を生み出す
第8章 失敗があなたの武器になる
第9章 コンフォートゾーンから脱出せよ
第10章 「自分のため」から「社会のため」

 

どの章も、新聞や雑誌に書いてあるような一般論が多いです。

法律家としては具体的な「あてはめ」に当たる記述を期待していたのですが、それは裏切られました。

 

AIに仕事を奪われないためには、定型的な仕事ではなく、非定型的な仕事をせよ、といいます。

 

そんなの誰でも考えてるんじゃないでしょうか。

 

具体的に何をしたらいいか提示があった方が面白いです。

 

具体例も出てくるには出てくるのですが、日本一の星空の阿智村がしょっちゅう出てきます。

 

「村」を具体例として連発するよりも、キャリア構築の実際の人の具体的ストーリーを起用してほしいところです。