
1 面接では本音で話し、それでだめなら落ち込む必要はない(1章)
面接ではうわべをとりつくろうべきではない。思ってもいないことを言っているとバレる危険性もありますが、内容が薄いものになってしまいます。自分の考え、本気だと、質問で突っ込まれても一貫した回答ができます。
刑事裁判の供述の信用性で「迫真性がある」というよくわからない表現を使いますが、本音でしゃべるとたしかに迫真性ができ、面接官との会話も盛り上がりやすいです。
自分の思っていることを伝えないまま転職するとそれはミスマッチの温床になってしまいます。
また、面接落選後を考えると本音でしゃべることはメリットがあるとこの本は説明します。
転職面接で本音で話すことには、もうひとつの大きなメリットがあります。それは、「採用に至らなくても悩まなくてよい」ということです。
これは本当に重要なことです。私も転職面接がだめだと、あまり志望度が高くないところであっても、しばらくはなんとも言えない嫌な気持ちを抱えることになりました。普段の仕事や生活に影響してしまったのです。
では本音で話すとどうして悩まずに済むのでしょうか。それは、不採用原因について納得がいくからです。
本音でしゃべっても不採用になる場合、以下の2つに原因があるといいます。
- 自分と企業が求めるもののあいだにズレがあった
- 他に優秀な人がいた
上記1の原因の場合、少なくとも採用側はズレを感じているため、両者間にはミスマッチがあります。転職前にミスマッチが発覚してよかった、と考えるべきです。無理して入っても後悔するだけです。
上記2の原因の場合、応募者にはどうしようもありません。自分に非はないのです。単に諦めるだけでOKです。
いずれにせよ、本音でしゃべってだめなら、それを受け入れてもらえる企業をさがす、というプロセスを経ればいいのです。
でも、本音でしゃべる、といっても「楽で給料がよくて、かっこいい会社」とかでは採用されません。何をしゃべればよいか?それはぜひ本を手に取ってみてください。
2 目的を明確化して転職の準備を万端にする(2章)
本の中では、以下の順に解説されています。
それぞれの「自分の考え」をよくよく考えて表現できるようになれば面接で非常に役に立つはずです。
- いちばんの不満を明確にする
- 問題解決のための努力をする
- 会社に求めるものを考える
- 欲望の根源を考える
- 失ったら困るものを明確にする
3 転職面接のアドバイス(3~5章)
1章と2章は、面接前の準備に関する解説であり、それに対して、3章~6章は、面接時の助言になっています。
第3章:質問の意図を把握する
(1)「職務経歴」の答え方
(2)「退職理由」の答え方
(3)「志望理由」の答え方
(4)「貢献できること」の答え方
(5)「入社後について」の答え方
(6)「質問はありますか?」の答え方
第4章:納得してもらえる伝え方を知る
(1)理由は自責で話す
(2)真に本当のことだけを話す
(3)希望には理由と根拠をつける
(4)エピソードは聞かれてから話す
(5)できるだけ具体的に伝える
(6)主体的な行動を伝える
(7)成功した要因を伝える
(8)失敗への取り組みを伝える
第5章:転職目的別 面接の話し方・伝え方
・給与を上げるために転職する人 ・キャリアアップのために転職する人
・業界を変えるために転職する人 ・職種を変えるために転職する人
・働き方を変えるために転職する人 ・人間関係が原因で転職する人
第6章:話し方以外で気をつけること
(1)面接の前に気をつけること
(2)面接当日に気をつけること
(3)面接後に気をつけること
まず重要なのは、準備です。その後、あるいは準備の後半段階から並行して面接実践編についてよく読むという流れがよいでしょう。
著者の丸山さんは、転職エージェントであるクライス&カンパニーの社長です。
著書に興味を持たれたで転職検討中の方は同社への相談を考えてみるとよいと思います。本を読んでそれに沿って相談すればスムーズです。
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