転職キャリアルール

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転職活動それ自体はそれほど有益ではないので、かける時間はそこそこにとどめたい

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転職活動をしなければ転職の可能性は開かれません。とはいえ、転職活動それ自体はそれほど自分自身の成長には役に立ちません。

 

転職活動は、株式会社でいうところのIR活動のようなものだと考えています。

 

IR(Investor Relations)をうまくやると、投資家の会社への理解が深まり、投資が呼び込まれ、株価が上がることが期待されます。「会社の株価なんて知らないよ」という社長はなかなか潔い態度の持ち主ではありますが、それは株主の資産である当該会社株式の価値が低迷してもよい、株主の資産が増えないでもよいということを意味しますので、株式市場ではあまり評価される態度ではありません。

 

とはいえ、IRをいくらやっても会社の業績にはあまり関係しません。株価を上げるには、本業でしっかり利益成長を図るのが基本です。

 

アナリスト等に対して「あなたたちと話しても会社の業績はよくならない。IRに時間を割くなら営業に時間を割きたい」と言う社長もいます。

 

本業のビジネスをしっかりとやりつつ、抜かりなくIRもやる、というのが優等生の社長の姿かもしれません。

 

 

転職活動で考えてみます。

 

転職活動は、自分を売り込む活動、自分を理解してもらう活動、自分を良く見せる活動であり、自分を成長させることそれ自体を目的としたものではありません。

 

「面接で新しい世界に出会えるのはよい経験で自分の成長につながるはずだ」

という前向きな意見はあるかもしれません。

 

転職活動にもプラス面があるのはそうかもしれませんが、プラス面は相対的に少ないと思っています。採用のための面接で知らない人と話して得られるものがどう役に立つのかはよくわかりません。面接慣れするかもしれませんが、その慣れはあまり他では役に立たなさそうです。

 

「自己分析をする時間になる」

というのもあるかもしれません。

 

しかし、自己分析ってあんまりうまくいきません。やってみてその結果どうなるんだろう、と思っています。

「そうか自分はこういう人間なんだ!」とわかって、それが普段の仕事や生活に役に立つかというと、そうでもありません。転職向け自己分析は結局転職を意識したものです。

 

転職活動自体は、マイナスとは思わないのですが、機会費用を考えなければなりません。転職活動に充てた時間は、他の活動をする時間を失っている時間を意味します。

 

転職活動よりも自分を成長させられることはたくさんあると思います。

 

転職活動よりも現職場の仕事を熱心にやる方が力がつきます。

現職場の仕事に身が入らないのであれば、勉強をするのも成長に役に立ちます。法律の勉強や語学の勉強は常に役に立ちます。

運動することは最高の脳トレらしいので、運動するのもいいはずです。

こうしたものだけでなく、よく休む、遊びに行く、も有用な時間の使い方だと思います。

 

転職活動は、上記のような活動に比べると、得られるものが乏しいと考えています。そのため、絶対的にはプラスの経験かもしれないものの、相対的にみればマイナスは大きいなあと思っています。

 

自分が採用担当者になったつもりで考えてみてください。応募者がいます。

その応募者が「私は転職活動をものすごく力を入れて何年もやってきました」と言うのを聞いても全然響かないと思います。採用担当者であれば応募者の職場での職務経験を聞きたいはずです。

 

なので、転職活動の基礎となる自力、企業の本業にあたるのはやはり自分の職務経験です。これを磨かねばなりません。これがないと自信を持って面接でアピールできません。

 

しかし、転職をキャリア形成の手段として使うなら、転職活動は避けられません。

 

ではどうするか。

 

 

かける時間をそこそこにとどめ、本業はがんばる、というのがよい(それ以外にあるのか?)と思っています。

 

 

ただ、転職活動にかける「そこそこの時間」は決して少なくありません。これほど転職活動のデメリットを語っても、たくさんの転職エージェントに会って情報収集をし、企業について調べ、面接の対策にはかなり時間をかけるべきであると考えています。

 

直感で行く企業を決めるべきで時間をかけない方がよい人はそうするかもしれません。しかし、私は自分の転職先を決めるにはよく考えたい。そう考えています。