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東大で人気の授業を書籍化『経済学を味わう』と『アセモグル/レイブソン/リスト』

ハーバード・ビジネススクール

東大で立ち見がでるほどの人気の経済学講義を書籍化

どんな本か。

経済学の現在の姿を大ざっぱにつかみ、面白さを味わってもらいたい―。東京大学の教授陣がそんな思いを込めて始めた授業
(2020/5/30 日本経済新聞朝刊「東大の授業が書籍に、経済学の面白さ伝える(活字の海で)」)

立ち見が出る回もあるほど東大の1、2年生に大人気授業を書籍化したものです。

経済学を味わう---東大1、2年生に大人気の授業

市村英彦ほか『経済学を味わう---東大1、2年生に大人気の授業』(日本評論社、2020年)

とても新しい本。

1 経済学の入門から最先端を広く学ぶ

入門書としての位置づけですが、取り扱うトピックは広いです。

取り扱う内容はゲーム理論、公共経済学、計量経済学、産業組織論、開発経済学、経済史、金融工学など幅広い。

(日経新聞・同上)

章立ては以下のようになっています。

  • 第1章 経済学がおもしろい:ゲーム理論と制度設計……松井彰彦
  • 第2章 市場の力、政府の役割:公共経済学……小川光
  • 第3章 国民所得とその分配:マクロ経済学……楡井誠
  • 第4章 データ分析で社会を変える:実証ミクロ経済学……山口慎太郎
  • 第5章 実証分析を支える理論:計量経済学……市村英彦
  • 第6章 グローバリゼーションの光と影:国際経済学……古沢泰治
  • 第7章 都市を分析する:都市経済学……佐藤泰裕
  • 第8章 理論と現実に根ざした応用ミクロ分析:産業組織論……大橋弘
  • 第9章 世界の貧困削減に挑む:開発経済学……澤田康幸
  • 第10章 歴史の経済分析:経済史……岡崎哲二
  • 第11章 会計情報開示の意味:財務会計と情報の経済学……首藤昭信
  • 第12章 デリバティブ価格の計算:金融工学……白谷健一郎

304ページ(アマゾンだと256ページと紹介されています)しかないなかでこれだけ盛り込んでいるので、広く浅く経済学の各分野を紹介しているようです。

編者の一人、岡崎哲二教授は「それぞれの分野を入門から先端的なトピックまでわかりやすく解説し、経済学の面白さ、奥深さを伝えている」と説明する。

(日経新聞・同上)

「なんとなく経済学は興味あるんだけど、ほとんど勉強したことがないからわからない。何を読めばいいんだろう」

という感じで興味がある人に良い本です。

このようなおすすめのツイートも見かけました。 

 

紙の書籍で1980円。

キンドルなら半額の990円。 キンドルなら半額なのか。990円は安いじゃないか。

経済学を味わう---東大1、2年生に大人気の授業

経済学を味わう---東大1、2年生に大人気の授業

  • 発売日: 2020/04/30
  • メディア: Kindle版
 

 

2 さらなる発展学習のための経済学テキスト『アセモグル/レイブソン/リスト 経済学』

アセモグル/レイブソン/リスト ミクロ経済学

「300ページ程度で各分野をさらっとやるだけでは不十分だ」

そんな意欲的な読者のために、『経済学を味わう』の編者の一人である岡崎教授が発展学習のための本を推薦しています。

 

ダロン・アセモグル=デヴィッド・レイブソン=ジョン・リスト『アセモグル/レイブソン/リスト ミクロ経済学』(東洋経済新報社、2020年3月)

 

ダロン・アセモグル=デヴィッド・レイブソン=ジョン・リスト『アセモグル/レイブソン/リスト マクロ経済学』(東洋経済新報社、2020年3月)

 

変な名前の書籍だと思ったら、著者3人の名前を冠しているのでした。

 

経済成長理論、行動経済学、実験経済学などで業績をあげた3人のスター学者がチームを組み、平易な表現で基礎から説き起こしている。

(日経新聞・同上)

 

2020/5/30にアマゾンをチェックしたところ、『マクロ経済学』のほうは、カテゴリ「マクロ経済学」で1位にランクインしていました。


「スター学者」ということで著者3人をチェック(東洋経済新報社のウェブサイトとウィキペディアより)。

 

ダロン・アセモグル(Daron Acemoğlu)

両親はアルメニア人で、トルコとアメリカに国籍がある。2019年現在、過去10年の間に世界で最も論文が引用された経済学者。
マサチューセッツ工科大学(MIT)経済学部エリザベス&ジェイムズ・キリアン記念教授。T・W・シュルツ賞、シャーウィン・ローゼン賞、ジョン・フォン・ノイマン賞、ジョン・ベイツ・クラーク賞、アーウィン・プレイン・ネンマーズ経済学賞などを受賞。専門は政治経済学、経済発展と成長、人的資本理論、成長理論、イノベーション、サーチ理論、ネットワーク経済学、ラーニングなど。

MITウェブサイト

 

デヴィッド・レイブソン(David Laibson)

ハーバード大学経済学部ロバート・I・ゴールドマン記念教授、全米経済研究所(NBER)研究員。T・W・シュルツ賞、TIAA-CREFポール・A・サミュエルソン賞などを受賞。教育への貢献に対して、ハーバード大学ファイ・ベータ・カッパ賞、ハーバード・カレッジ賞などを受賞。専門は行動経済学、異時点間選択、マクロ経済学、家計経済学など。

scholar.harvard.edu

 

ジョン・リスト(John List)

シカゴ大学経済学部ケネス・C・グリフィン記念教授、経済学部学長、全米経済研究所(NBER)研究員。ケネス・J・アロー賞、ケネス・ガルブレイス賞などを受賞。他に、ユルヨ・ヨハンソン講演、クライン・レクチャー講演。専門はミクロ経済学、特にフィールド実験、行動経済学など。

voices.uchicago.edu


上記の賞は1つもわからない。

MITとハーバードとシカゴ大学のスター教授と紹介されているからきっとすごいに違いない。

この本のいいところは、新しいところですね。2019年と2020年に発売。

 

ミクロ・マクロのそれぞれのテキストはどんな本か。

 

『ミクロ経済学』
ミクロ経済学の基盤から、最新の実験経済学と行動経済学の知見まで拡張された理論まで幅広く学ぶことができる、「新しく」て「やさしい」入門テキストになっています。

str.toyokeizai.net

行動経済学まで含まれてるんですね。


『マクロ経済学』

新世代による入門テキスト。現実データから社会を読み解く経済学の考え方と、一国経済からグローバル経済まで見通す力を身に付ける

str.toyokeizai.net

 

アセモグル/レイブソン/リスト ミクロ経済学

 

アセモグル/レイブソン/リスト マクロ経済学

 

3 ビル・ゲイツおすすめ『絶望を希望に変える経済学』

 

経済学の最新の本、というつながりで2020年5月18日にビル・ゲイツが自らのブログで公表した「2020年夏おすすめの5冊」に入った本を紹介します。

絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか (日本経済新聞出版)

アビジット・V・バナジー=エステル・デュフロ『絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか』 (日本経済新聞出版、2020年5月)

(原題:Good Economics for Hard Times: Better Answers to Our Biggest Problems)

 

ビル・ゲイツは以下のようにこの本を紹介しています。

バナジーとデュフロは、昨年ノーベル経済学賞を受賞しました。彼らは最もスマートな現役の経済学者です。 幸いにも、彼らは、一般的な人々に経済学を身近なものにすることに長けています。 彼らの最新の本は、米国のような裕福な国で最前線にある政策論争に焦点を当てることによって、不平等と政治的分裂を取り上げています。

Banerjee and Duflo won the Nobel Memorial Prize in Economic Sciences last year, and they’re two of the smartest economists working today. Fortunately for us, they’re also very good at making economics accessible to the average person. Their newest book takes on inequality and political divisions by focusing on policy debates that are at the forefront in wealthy countries like the United States.

www.gatesnotes.com

  

4 現代の経済を学ばないのは精神的な死と同じだ

ウォーレン・バフェット氏になる (字幕版)

ウォーレン・バフェット氏になる (字幕版)

  • 発売日: 2018/07/03
  • メディア: Prime Video
 

ウォーレン・バフェットの右腕として知られるチャーリー・マンガーは、インタビューでこう答えていました(上記のバフェットのドキュメンタリーの中で発言しています)。

 

マンガーは、大学で気象を学んで、後にロースクールを出て弁護士になりました。その後は弁護士を辞めて投資家、実業家として大成功したビジネス界の超大物です。資産総額は2000億円くらい。

 

ビル・ゲイツも「マンガーほど幅広い思考法のできる人はほかにいない」と言うくらい博識な賢者です。

 

マンガーは、ビジネススクールを出ておらず、学校で経済学を学んでいませんが、実に幅広い分野を独学しています。

 

マンガーは、読書と成功についてこう語ります。

「私の経験から言えることだが、いつも考え続け、本を読み続けていれば、働く必要はない」

「私が出会った賢人はいつも読書をしていた―全員だ。バフェットと私がどれほど本を読んできたかを知れば、誰もが驚くだろう。子どもたちが“足の生えた本”と呼ぶほど、私は本を読んできた」

(デビッド・クラーク『マンガーの投資術』(日経BP社、2017年))

 

ビジネス、投資で大成功してきたチャーリー・マンガーの言葉をまとめると、「経済学の本は読むべきだ」ということになるでしょう。

 

ちたみに、そのマンガーは、ハーバード大学のグレゴリー・マンキューのテキストを「経済学最高のテキスト」とコメントしたことがあります。

マンキューの経済学の最高のテキストを読めば、彼は知性的な人たちは機会費用に基づいて意思決定を行うと言います。

If you take the best text in economics by Mankiw, he says intelligent people make decisions based on opportunity costs

(バークシャー・ハサウェイの年次総会2003のQAセッションにて)  

マンキュー入門経済学(第3版)

この本は入門でも592ページあります。『アセモグル/レイブソン/リスト』のミクロ経済学・マクロ経済学の前に読むとよいか。

こんな感じ。

 

経済学を味わう---東大1、2年生に大人気の授業

     ▼

マンキュー入門経済学(第3版)

     ▼

③ミクロ・マクロ経済学(アセモグル/レイブソン/リスト または マンキュー )

 

ビル・ゲイツもどこかで経済学を学ぶべきと言っていたような。

 

経済学の本で独習してスーパービジネスパーソンを目指しましょう。 

 

www.career-rule.com