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法務転職市場は売り手市場|doda「転職市場予測2019下半期」

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dodaの「転職市場予測2019下半期」によれば、法務の転職市場は活況、求人数は増加傾向にあるようです。

 

 

1 求人数が増加傾向の活況転職市場

業界・職種で14の分野に分けたうち、dodaキャリアアドバイザー予想で求人数の増加が予想される分野は以下の5つでした。

 

人事

法務

建築・土木

金融

メディカル

 

法務が入っています。

 

2 法務機能の内製化の動き

法務求人分野では、法律事務所に外注していた業務を内製化する動きがあるようです。また、社内に業務の知見を蓄積する狙いもあるそうです。

 

優れた企業には、外部法律事務所への外注から内部法務部のパワーアップをぜひ図ってもらいたいと思います。無駄に高い報酬を外部弁護士に支払う必要はありません。

 

会社員になると専門家としてやる気が落ちるのかわからないのですが、外部法律事務所外注からレベルを落とさずに内製化を図るのはけっこう難しいと思いますので、どのように進めるかは要検討事項だと思います。外からフィードバックを受ける仕組みが必要でしょう。法務部が「我が社の法務のレベルは日本最高クラスだ」と勝手に自己満足に陥っては失敗です。

 

3 法務は常に一定の求人がある

法務は人事や経理などほかの管理部門職種のような季節的な影響を受けにくく、ニーズに対してまだまだ人材が足りていない企業が多いため、大企業や外資系企業、中堅・ベンチャー企業まで、業界を問わず多くの求人が出続けています。

 

なるほど。これは法務人材にはいい情報です。

実際、法務の転職情報は、大手、外資、中堅、ベンチャーと幅広いです。

 

4 法務にはいろいろなレベルのポジションの求人がある

組織強化を急ぐ企業や採用がスムーズに進んでいない企業は、さまざまな形で採用条件の緩和や待遇アップをしているため、経験の浅い若手層から経験豊富なベテラン層まで、希望する条件での転職を実現しやすい状況にあると言えます。

 

法務転職市場ではどこも即戦力を求めるのは変わりません。しかし、30代以下の若手の求人が一番多い気がします。

 

マネージャークラス、部長クラスの上位ポジションの数は若手よりもかなり少ないです。しかし、そこそこの数は常に出回っている感じです。

 

5 法務は比較的異業種への転職がしやすい

金融であったり、製薬であったりといった給料の高い業界は、その業界出身の人が転職に有利です。外資系製薬会社の法務の人は、同じ業界を渡り歩いている人が多いです。

 

とはいえ、業界経験は必須とされることは少なく、他業種からでも法務は参入可能です。

 

各業界特有の法務知識に関しても入社後に身につければ問題ないとする企業が増えているため「IT業界からメーカーへ」「不動産会社から商社へ」といった異業界への転職を考えている人もチャンスです。

 

6 「なんとなくコンプライアンスをしっかりしないとやばそう」と考える風潮にあるため法務人材は追い風を受けている

海外進出や異業種への参入、ビジネス上の係争、不祥事・炎上対策など、攻守を問わず増え続けている企業のリーガルニーズを背景に、弁護士資格を持った人材をインハウスローヤーとして社内に抱えることで法務部門の強化を目指す企業が増えています。

 

会社の経営陣にとって、「リーガルリスク」や「コンプライアンス」と言われると何がなんだかわからなくて恐いと思います。

 

法務は、取引の契約書を読んだりするだけのポジションから、神経質にあれもこれもと考える社会の進展にあわせて業務範囲を拡張してきています。

 

「コンプライアンス」が何かを説明できる(わかっている)人はいないか、共通理解はあまりないような気がしていますが、それゆえに言ったもの勝ちで法務がそのポジションを占める機会は多そうです。

 

7 法律事務所の弁護士はインハウスになる絶好の機会

法律事務所や弁護士事務所から一般企業への転職を目指す希少な弁護士人材を多くの企業が取り合っている状況なので、年収アップやワーク・ライフ・バランスの改善を考えている弁護士にとっては豊富な選択肢があります。

歴史的なサイクルで見れば、インハウスを狙うには今はとてもよい時期だと思います。企業業績が悪化すれば企業は法務機能の拡張に金をかけなくなります。求人も減ります。

 

8 注目の法務ポジション

(1) 中堅企業の契約・取引法務

法務部門の継続的な強化、増加する契約・取引法務案件への対応を急ぐ中堅企業では、法務のポテンシャル採用が活発化しています。「難度の高い案件に挑戦するために業界を移りたい」という希望もかなえやすいほか、法務経験のない法学部卒業者や法科大学院(ロースクール)修了者を歓迎する企業も増えています。また、法律事務所や司法書士事務所での実務経験があれば法学部出身者でなくても採用されることが珍しくないようです。

法務のポテンシャル採用なんてあるんですね。

これは少し驚きです。優良中堅企業を狙って法務職を狙う手があるわけですね。

 

(2) 大手企業のグローバル法務

メーカーや商社といったグローバルに事業を展開する日系企業や外資系企業を中心に、グローバル法務経験者へのニーズが高い状況が続いています。

この系統のポジションは法務転職市場の花形のようなものです。海外案件を担当する法務部員を欲しがる企業は多いと思います。企業は海外進出をどんどんしていますが、法務の人はあまり海外案件をやりたがりませんし、経験も乏しいです。

 

高い英語力が求められる傾向は変わりません

採用する側は高い英語力がある人に来てほしいと思っています。しかし、それほど高い英語力があって仕事がちゃんとできる人は希少です。英語力に関しては実際は「そこそこできる。英語に抵抗はそんなにない。ぜひ英語で仕事がしたい」という程度で受け入れられることは多いでしょう。

なお、外資系企業で英語を使うことが多い場合はこれより高いレベルが求められます。

 

が、採用が難しいポジションでもあるため、担当してもらいたい業務領域に関して多少知識や経験が不足していたとしても将来性を見込んで採用するという企業が増えています。

dodaでも同じような説明です。

 

語学力に自信があれば希望する企業や求人を選びやすい状況です。

 同意です。大いなる自信がなくてもそこそこあれば大丈夫です。

 


(3) コンプライアンス・リスク管理系の法務

最近流行りのポジションです。法務部門ではなくコンプライアンス部門専属の求人というのもあります。

 

近年では、コーポレートガバナンスやコンプライアンス(法令遵守)、企業の社会的責任(CSR)が話題になることが多く、法律知識をベースにコンプライアンスの強化やリスク管理対応を担える人材を求める企業が増えています。

 

要するに「それっぽいこと」をやってくれる人をほしがっているわけです。

 

とくに個人情報を取り扱うビジネスを展開しているIT企業、グローバルな取引が増えているメーカー、直近で大きな訴訟に発展するような品質問題や不祥事が発生した業界ではその傾向が強いようです。

これもそのとおりだと思います。このdodaの記事はよく書けています。

 

9 今は法務転職の好機

今は法務求人がたくさんあります。今すぐ転職する気がなくても、自分の市場価値を知るために「こんな求人があるのか」と見ることのできる状態です。

 

法務人材には自分の専門性を高めて転職に積極的になってもらって、人材の流動性を高めて適材適所が進んだ職種に法務がなってくれればいいなあと思います。

 

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