転職キャリアルール

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パートナーと上司、どちらがストレス?

パートナー弁護士の方が、会社の上司より一緒に働くのがしんどいです。

 

当然ながら人によります。企業に入ってから「上司のパラハラに遭っている」といっている知り合いの弁護士もいます。しかし、多くの場合弁護士の方がきついはずです。

 

なので、「もうこのパートナーの下で働くのは嫌だ」という弁護士は、企業に転職してインハウスローヤーになると、そのストレスは大幅に軽減される可能性は極めて高いです。

 

自分の金か、会社の金か

パートナー弁護士は、経営者であって日々の仕事が自分の稼ぎに直結します。クライアントに請求して対価をもらわなければなりません。よっぽどのお人よし(鈍感?)出ない限り、アソシエイトの仕事には厳しくなります。「私のクライアントから切られたらどうするんだ!」と。

他方で、会社員は「雇われ」の身分で、自分の仕事と自分の稼ぎは直結しません。まして、バックオフィスである法務部は会社の売上に全く貢献しないコスト部門です。よほど自分に厳しくない限り、弁護士に比べるとコストには寛大です。上司は部下に「売上を考えろ!」なんて言えません。上司自身が売上を全く上げていないので当然です。コスト(給料)だけ考えると、上司の方が会社には負担になっているのです。

そんな罪悪感は、ほとんどの管理部門会社員は感じていません。「サラリーマンは気楽な稼業」とはかなり正しい指摘です。弁護士に比べて、「何もやらなくてもOK」は非常に大きいです。安定大企業はまさにその典型です。

 

フィードバックの存在

会社では、一握りの幹部以外は上司がいます。常に自分の仕事が評価されるわけです。大企業ではパワハラやセクハラと色々厳しいです。管理職は無能で言うことを聞かない部下を抱えても、叱るに叱れず、ろくに話も聞いてくれない上司との間で耐え忍ばなければなりません。中間管理職の悲哀です。

 

法律事務所のパートナー弁護士はそうではありません。

「訴訟の準備書面では常に憲法13条から説き起こせ!それが腕のいい弁護士だ!」という思想の持ち主でアソシエイトにそれを説教する弁護士がいたとしても、それを是正する人はこの世界にいません。それで日々やっていけるのだとしたら、「自分はなんと有能な弁護士なのだろう」と日々増長していきます。

 

どっちの下で働きたいですか?

有能な人格者のパートナー弁護士の下で働くのが一番いいと思います。それには運が必要です。

大規模事務所にそうした人はどれくらいいるでしょうか。もしそれなりの数がいるとなれば、大規模事務所の新人採用人数はもっと少ないはずです。大手法律事務所が採用人数のわりには事務所全体の弁護士数の伸びは鈍いです。なぜでしょうか。

小さい事務所ならいいのか?確率だけで考えると、小規模も危険です。

 

サラリーマン根性の方がいい?

じゃあ会社の方が楽でいいのか?

一般的には会社の方が楽なはずです。ただ、プロ意識を持って働きたい、と思う人には、企業は物足りなくなると思います。自分の腕で稼ぎたい、という人にとっても企業よりは法律事務所の方が収入アップの可能性は高いです。